#672/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA ) 02/12/11 00:05 ( 84)
読了>已岬さんの『あの部屋の秘密』※ネタバレ注意 永山
★内容
えー、実は電ミスの方から辿って、先に読んでました。
まず、読んでいて気になった箇所の指摘をば。例によって引用箇所は加工す
る場合がありますが、ご了解ください。
@引用開始(指摘付き)@
鉄鋸で切断された南京錠はすでに調べてあった。どこの金物屋で売っている機
↑
「金物屋でも売って」
部屋のの鍵を外から掛けたのではないかと。鍵の開け閉めは仙次警部
↑
「の」余分
@引用終了(指摘付き)@
内容について。不満点がいくつか。
・外側の南京錠についても、指紋の言及があってしかるべきでは。
・コートの状態をもっと詳しく描写するのがフェアかと。特に、前をはだけて
いたのか閉じていたのかは、明示しておかねばならないと思います。
・もし片岡が部屋で死亡していたら、救急隊員ではなく、警察が駆け付けてい
た訳で、その場合、犯人はどうやって逃げるつもりだったのでしょうか。逆に
言えば、犯人が、救急隊員が来ると見込んだ理由が乏しいような。うめき声を
上げた被害者が、管理人達が鍵を壊して部屋に入ったあとも死なずにいるかど
うか、甚だ怪しい。
・突発的な犯行だとしたら、密室にする必要があったとは思えません。特に、
外側の鍵は掛けようが掛けまいが、関係ない気がします。だからこれは、計画
的な犯行ある、と見なすのが妥当。
ところが、計画的な犯行であれば、管理人が鍵屋を呼びに行った間にとどめ
を刺して逃げればいいのに、実際はそうしていない。
となると、犯人はあらかじめ、被害者を瀕死の状態にし、救急隊の手によっ
て遺体と共に部屋を脱出し、最終的に被害者を轢殺する計画だったと考えざる
を得ません。ただ、この場合、瀕死の重傷を負わせるのが難しい……。
これらの不整合を一挙に解決するには、そう、管理人は部屋のドアの前に立
ったまま、携帯電話を使って鍵屋を呼んだ、これだ! (^^;)
てことで、管理人は部屋の前を離れなかったという記述がほしかったです。
・この犯人に代車が押せるものなのか、疑問。
さて、今回は試験的に、採点をやってみます。
私がこのところフレボイにミステリ本の感想を書く際に、このところ用いて
いるお薦めポイントの指標で、点を付けさせていただこうという訳です。失礼
の段、お許しください。m(__)m
指標は四つからなり、それぞれ以下の項目を採っています。
A:謎や趣向、意外性を構築する努力 <6点満点>
B:物語る技術。小説としてどうか <6点満点>
C:設定(世界観やキャラクター等) <6点満点>
D:見事に騙された。感動した <2点満点>
えーと、Aに“努力”とあるのは、北村薫のエッセイの影響でして……どん
なに優れたトリックや謎であっても、読者によってはたまたま早期に見破られ
る場合がある。それを理由に素晴らしくないと断定するのは忍びない。そこで、
見破られたかどうかではなく、作者が謎を創造するためにいかに努力したかを
評価しよう、という訳です。この指標なら、たとえトリッククイズ本で先にト
リックを知ってしまった推理小説についても、そこそこ正当な評価を下せる気
がするので、採用しました。
で、本作は、14/6431。つまり、A:6、B:4、C:3、D:1の
合計14点としました(ただし、あくまで現時点での採点。確定するまでにも
う少し時間を要しそう)。
Aは文句なしの満点。
Bは、テクニック面では基準レベルを軽くクリアしたと思いますが、物語の
面白さという観点でやや物足りず、後味もあまりよくない。また先述の通り、
トリックの解明過程において色々と疑問を感じたので、4点。
Cが3点となっているのは、仙次のキャラが定まっておらず、揺らいでいる
風に読めたのが、マイナス。と言うか、仙次までが“実は推理小説好き”では、
刑事みんなが同じになってしまい、面白味が減じるような。
Dは確かに騙されたので。(^^; ただ、騙される爽快さは乏しかったし、先
に記したように後味の悪さがあるため、1点てことに。
以上です。
で、ここから少し、電ミスのコンペの話を。電ミスHPに、非会員でも気兼
ねなく書き込める雑談ボードがあれば、そっちで話すんですけど。(^-^;)
コンペ参加作品、他の七作も読了済みなのですが、感想を書くに当たって、
今回、已岬さんの作品に対して行った採点を、他作品にもやっていいものか、
少し悩んでいます。
どういうことかと言いますと、各作品の点数を公にすると、私が誰の作品に
票を投じるつもりなのか、ほぼ見当がつく訳で、一般読者投票が締め切られる
前にそんなことをするのは好ましくないかなという考えが、頭をよぎる次第。
已岬さんの考えを聞かせていただけたら、ありがたいです。電ミス事務局と
しての見解でも、個人的意見でもかまいませんので、お願いします。
ではでは。
#673/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ *** コメント #672 ***
★タイトル (PRN ) 02/12/11 21:18 ( 99)
どうもです>永山さん 已岬佳泰
★内容
*********************
拙作「あの部屋の秘密」のネタバレを含みます。
未読の方は注意してください。
*********************
早速の読了、それとコメント、ありがとうございます。まず「誤字脱字」ですが、か
なり見直したつもりが、失礼しました。さっそく、訂正をいたします。
・外側の南京錠についても、指紋の言及があってしかるべきでは。
そうですね。内側だけを問題にするのは変ですね。これまた訂正要。
・コートの状態をもっと詳しく描写するのがフェアかと。特に、前をはだけて
いたのか閉じていたのかは、明示しておかねばならないと思います。
ここはトリックに直接つながるところで、ちょっと悩ましいところ。でも、さりげな
くでも書いておいたほうがフェアでしょうね。
・もし片岡が部屋で死亡していたら、救急隊員ではなく、警察が駆け付けてい
た訳で、その場合、犯人はどうやって逃げるつもりだったのでしょうか。逆に
言えば、犯人が、救急隊員が来ると見込んだ理由が乏しいような。うめき声を
上げた被害者が、管理人達が鍵を壊して部屋に入ったあとも死なずにいるかど
うか、甚だ怪しい。
これは、次のご質問とあわせて、お答えします。
・突発的な犯行だとしたら、密室にする必要があったとは思えません。特に、
外側の鍵は掛けようが掛けまいが、関係ない気がします。だからこれは、計画
的な犯行ある、と見なすのが妥当。
まず、犯人は最初から殺すつもりだった。殺して、逃げておしまいのつもり。ところ
が「たまたま昼飯帰りに通りかかった管理人」に犯行時のうめき声を聞かれてしまっ
た。誰何する管理人に、犯人は隠れ場所を焦って探す……(と、本多は推理)。こうい
う設定のつもりでした。たしかに死んでしまっていれば、救急隊員ではなくて、警察が
やってきますねえ。ここは犯人にうめき声を出させて、(例え、被害者が死亡していて
も、生きているように見せかけ)発見者を騙すというのがいいかな。外側の鍵は、犯行
を邪魔されないために仲間が掛けた(という推理を本多がしています)。被害者を殺す
という点に関してははっきりと計画的犯行です。殺して、施錠して逃げる。使われてい
ないような「あの部屋」なので、おそらく発見されない、なんていう解釈は、ちゃんと
書かないとダメですね。
・これらの不整合を一挙に解決するには、そう、管理人は部屋のドアの前に立
ったまま、携帯電話を使って鍵屋を呼んだ、これだ! (^^;)
てことで、管理人は部屋の前を離れなかったという記述がほしかったです。
そうですね。これも追補します。
・この犯人に代車が押せるものなのか、疑問。
ここは悩ましいところです。普通、救急車は担架のみのところを、犯人の特性を考慮
して、台車という小道具をむりやりいれました。押した拍子に線路まで転がった、とい
う方がいいかなあ。
@引用@
で、本作は、14/6431。つまり、A:6、B:4、C:3、D:1の
合計14点としました(ただし、あくまで現時点での採点。確定するまでにも
う少し時間を要しそう)。
Aは文句なしの満点。
Bは、テクニック面では基準レベルを軽くクリアしたと思いますが、物語の
面白さという観点でやや物足りず、後味もあまりよくない。また先述の通り、
トリックの解明過程において色々と疑問を感じたので、4点。
Cが3点となっているのは、仙次のキャラが定まっておらず、揺らいでいる
風に読めたのが、マイナス。と言うか、仙次までが“実は推理小説好き”では、
刑事みんなが同じになってしまい、面白味が減じるような。
Dは確かに騙されたので。(^^; ただ、騙される爽快さは乏しかったし、先
に記したように後味の悪さがあるため、1点てことに。
@引用終わり@
採点については、コメントしにくいですが、Aの6点はちょっといただきすぎ。Bに
ついては、後味の悪さに言及されていますが、確かにオープンエンドで動機が陰惨でし
た。Cは仙次のキャラをもっと爆発させないといけないと思いつつ、どうもうまく行き
ませんでした。たぶん、途中でいれた遊びがまずかったのでしょう。
>電ミスについて。
@引用@
コンペ参加作品、他の七作も読了済みなのですが、感想を書くに当たって、
今回、已岬さんの作品に対して行った採点を、他作品にもやっていいものか、
少し悩んでいます。
どういうことかと言いますと、各作品の点数を公にすると、私が誰の作品に
票を投じるつもりなのか、ほぼ見当がつく訳で、一般読者投票が締め切られる
前にそんなことをするのは好ましくないかなという考えが、頭をよぎる次第。
@引用終わり@
電ミスは一応、クラブという形でやっていますので、現在の掲示板も閉鎖的に感じら
れるかもしれませんね。こういうことが気軽に話し合える「一般掲示板」みたいなもの
を考えてみますので、少しお待ちください。いや、それよりも永山さんがメンバーにな
ってくれれば、とも思うのですが。
それから、作品の感想ですが。採点方式というのは、ちょっと誤解される恐れがある
と思います。電ミスはまだできたばかりで、メンバーの間の信頼関係も確固たる状態で
はありません。そこに、点数採点となると、反発も予想されます。せっかく熱心に読ん
でいただいた永山さんに不愉快な思いをさせることにもなりかねません。今回はコメン
トのみにしていただいた方がありがたいです。
長くなり、失礼しました。