AWC フリー日記(2001年1月より)  /竹木 貝石


        
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★タイトル (GSC     )  01/01/28  01:22  (129)
フリー日記(2001年1月より)  /竹木 貝石
★内容
 ガイドウエイバス 『ユトリートライン』の歩行

   1月21日(日)

 今日は、かねてはがきで申し込んでおいた催し物、ガイドウエイバス路線の
上を歩く日である。3月23日に開業・開通する、第三セクターの『大曽根〜
志段味線』の線路上を、市民に歩かせてくれるという行事である。
 案内状によれば、名古屋市守山区役所 まちづくり推進部(守山探検隊本部)
主催、「守山探検隊 IN ガイドウエイバス」といい、集合は、ガイドウエイ
バス 小幡緑地駅東側特設探検テント、受け付け開始9時30分、出発10時
となっている。
 あいにく昨日は大雪で、積雪10センチというのは名古屋地方では珍しい。
天気は晴れたが、道路上に凍った雪がつもっていて歩きにくく、もしかして中
止になるかもしれないと案じられた。私もQ子(娘)も、是非実施してほしい
と願いつつ、ともかく行ってみることにする。

 市バスは、8時52分の本地住宅行きと、9時3分の松坂町行きがあり、ど
ちらに乗るか迷ったあげく、前者の方を選んだが、結果的には後者に乗るべき
だった。あるいは、あらかじめ地図でよく調べておくか、自家用車で集合場所
近くまで行く方法もあった。幸いぎりぎりの時間に間に合ってよかったが、危
うく参加し損なうところだった。

 それは後の話になるが、まず、Q子はリュックサックを背負い、私は大型の
ポシェットを腰に巻いて、二人連れだって家を出た。
 道路一面に凍った雪がつもっていて、私たちはその雪をバリバリと踏みなが
ら歩いた。昔のズック靴と違い、スニーカーの底はかなり分厚いので、水がし
みこむことはなく、足が冷たいということもなくて助かった。
 新守山駅前まで、普段なら900余歩のところ、歩数計で1170歩をカウ
ントした。
 すぐにバスが来て、後部右側の二人用座席に座る。バスに乗るのも久しぶり
だ。
 小幡ケ原で下車したものの、どちらへ行けばよいのか検討がつかない。一応
緑地公園に向かって歩き、その公園の反対側まで来てみたが、ガイドウエイバ
スの道路が見えない。高架式になっているので遠くからでも見える筈だが、方
向が違うのだろうか? ガソリンスタンドのお兄さんに尋ね、ココストアーの
お姉さんに地図を見せてもらって、その方角へ歩いてみても、なかなか行き着
かない。この付近、車道の雪は解けているが、歩道には雪が深々とつもったま
まだ。
 ようやくガイドウエイバスの高架式道路の下に来た。この道路に沿って行け
ば、いずれは緑地公園駅にたどり着ける訳だが、右か左かどちらなのか分から
ない。右の方に駅らしき屋根が見えると言うので、そちらへ歩いて行ってみる
と、「白沢駅」と書いてある。そのままもう一区間歩けばよかったのに、反対
方向に戻ったのが誤りで、平地バスの松坂町→川上町→川村という風に、わが
家の方角へ戻ってきてしまった。
「何のためにバスに乗ったのか分からない」
 と、Q子が責任を感じているが、私は別段気にならない。時間に間に合わず
参加できなくなっても、それは仕方のないことだ。
 立ち止まって、携帯電話でタクシーを呼んでみたが、手頃な車が無いとかで
断られた。
 ほぼ諦めかけて、川村のバス停で時刻表を見ると、3分後に松坂町行きが来
るようだ。最後の望みをかけてバスを待っているところへ、数人のおばさんた
ちの話し声が聞こえてきた。どうやら同じ目的でガイドウエイバス路線を歩く
人たちらしく、案内状のはがきを見せて尋ねると、案の定「一緒に行きましょ
う」とのことだった。
 程なくバスが来て、先ほど歩いた道を逆方向に走り、川上町を経て、終点の
松坂町で降りた。そこは白沢駅の近くで、さらに8分ほど歩いて、やっと目的
地に着いたときは、既に10時を過ぎていた。
 大勢の人が集まっていて、500人以上、もしかすると千人近い参加者だ。
一番最後に受け付けを済ませ、パンフレットや案内地図をもらった。
 区役所職員らしい係りの女性から「本日の注意事項」、守山区長の「激励の
挨拶」、バス会社の役員から「ガイドウエイバスの説明」があって、いよいよ
出発となる。

 会場の広場には、2台のバスが停めてあって、自由に見学できるので、Q子
の案内と説明で、私はバスの外回りと車内を、納得するまで見学した。
 バスは真新しくぴかぴかで、泥も埃も着いていない。
 外側正面には、大きなフロントガラスとワイパー、各種のライト、エンジン
部やプレート部分、修理のさいよじ登るための足掛けや取っ手などが在る。
 バスの後ろ正面は、前面とほぼ同じ形になっている。
 バスの左側面には、前の方に1枚ドアの降車口、中程に2枚ドアの乗車口が
あり、右側側面の前の方に、エンジンの通気や排気の為か、金網を張った長方
形の広い部分がある。
 四つの大きな車輪はゴムタイヤで、直径1メートル・厚さ40センチはある
だろう。
 このバスの特徴として興味深いのは、硬質ゴム製の頑丈な小車輪を四個備え
ていることだ。直径30センチ・厚さ10センチくらいだろうか? 取り付け
方向が大車輪とは直角になっていて、輪の上面および下面(平らな面)が水平
方向・輪の側縁(円弧状に弯曲した側面)が垂直方向である。この輪が、レー
ルの上ではなく内側を転がるようにセットされていて、バス道路の両側に敷設
されたレールを、内側から外側へ車輪が押すようにしながら回転する仕組みで
ある。従って、高架式の道路を走っている間、運転手はアクセルとブレーキを
踏むだけで、ハンドル操作をしなくて済む。この誘導輪の取り付け位置は、大
車輪(ゴムタイヤ)のすぐ前および後ろで、しかも、鉄製の腕が折り畳み式に
なっており、ちょうど両腕を横に水平に伸ばした状態から、その腕を水平に前
へ持ってくるようにして、小車輪を車体の下の方に格納出来るのである。
 バスに乗り込んで、車内も見学した。
 座席の配置は、後部入り口より前が一人掛けで左右4席ずつあり、後部入り
口のすぐ左後ろにもう1席、最後部が5人掛け、そして二人掛けが4箇所ほど
在った。
 運転席の中には入らなかったが、料金箱や両替機には触れてみた。

 私がバスを見学している間に、辺りに誰も居なくなってしまった。急いで後
を追いかけ、最後尾に付いて、私たちもバス道路に入る。
 ちなみに、ガイドウエイバスの路線は高架式の部分と平地の部分に分かれて
いて、大曽根駅から小幡緑地公園駅までが高架式、それより先(ちょうど今回
の集合地点、バスの置いてある辺り)から平地になるのである。高架部分はガ
イドウエイバス専用道路で、先に述べた小車輪が活躍し、平地部分は一般道路
で、小車輪は折り畳まれる。
 今回の「探検歩行」について、当初の計画では、平地から高架道路に上がり、
小幡緑地公園駅から白沢駅まで歩く予定だったが、積雪のため距離が大幅に短
縮された。高架の入り口から200メートルほど歩き、緑地公園駅を越えて約
50メートルくらいで折り返すだけだ。それでも主催者や係りの人たちのご苦
労が察せられ、今朝早くから道路の雪かきをしてくださったとのこと。その綺
麗になったコンクリートの道を、何百人かの人が歩く。
 左右のレールの間の広さがバスの車幅であり、線路脇は1メートルくらいの
スペースを置いて、一番外側に約1メートルの高さのコンクリート塀が作られ
ている。この塀の弯曲の具合が面白い。
 私はしゃがむように腰を落として、レールをよく観察した。雪がつもってい
て全部露出してはいないが、レールの形や仕組みがほぼ分かり、それは正に、
重量鉄骨の〈H字鋼〉と呼ばれる物で、私の家の柱も多分これと同じ太さであ
る。レールの継ぎ目は太いボルトで補強してあり、ある1箇所の継ぎ目は、三
角形の鉄のジョイントを2個用いてつないであったが、これは何の意味なのか
分からない。
 緑地公園駅は屋根付きで、乗り降りするためのプラットホームは段差になっ
ていて、鉄棒の柵で仕切ってある。
 駅を過ぎた所で、
「お父さん、ツインタワーが見えるよ! 名古屋ドームもよく見える。」
 と、Q子が言った。先刻の挨拶の中でも、「白沢駅まで行けば素晴らしいパ
ノラマが見られる」とあったように、きっと良い眺めに違いない。
 駅の向こうは、足下に雪が残っていて、かなり溶けている。そこを暫く行っ
てから、レールの上に渡した板橋を踏んで、反対側の道路を戻って来た。家族
連れも大勢きていて、のどかな一時である。
 高架から平地に移行する所、すなわち、レールの終端部も、手で触れて観察
したが、特別のこともなく、H字鋼の2枚の板が溶接してあるだけだった。

 帰りは、松坂町からバスに乗り、新守山駅を回って、守山西中学前で降りて、
12時前に帰宅した。
 歩数は、集合場所までが6380歩、ガイドウエイバスの道路を歩き終わっ
た時点が8100歩、家に帰ってからの合計が9410歩だった。




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