#107/1165 ●連載
★タイトル (GSC ) 03/01/27 10:06 ( 60)
フリー日記 [竹木 貝石]
★内容
2001年 12月10日(月)
10月の日記に全然書かなかったことだが、名視協青年部長のM君の紹介で、熱田区
の白鳥(しろとり)小学校のM先生から依頼を受けて、『ふれあいイベント はばたき
タイム』という授業に、2度参加した。
1度目は10月9日。視覚障害者に関する学習発表会のようなもので、4年生が4グ
ループに別れて学習・実践した内容を、体育館で全校発表し、そこに視覚障害者とボラ
ンティアを招いて、助言や感想を聞くという行事であった。私の他に、視覚障害者のA
さんとKさん、及び、ボランティアの人が3人招かれた。4グループというのは、点
字、歩行、理解、知識? だったと思うが、各コーナーに別れて展示と説明が行われ、他
のクラスの生徒や私たちがそこを巡って歩く方式になっていた。最後の挨拶と感想で、
私は次のように述べた。
「大変素晴らしい発表でした。特に私が感じたことを一言で言わせてもらうと、〈皆さ
ん 優しい!〉…。これからもよろしくお願いします。」
熱田駅からの行き帰りは、M先生が送り迎えしてくれて、校長室と体育館の間は、M
という生徒が誘導してくれた。
2度目の行事は10月17日。3時間目が体育館で、4年生の1、2、3組と私たち
との交流会。4時間目は、4年生が街へ出て、ポスターを貼ったり、点字ブロックの上
の自転車などを取り除いたりする作業を行った。
私は4年1組に加わり、発表を聞き、感想を述べた。
最後に、担任の先生が、「皆さん、せっかくの機会なので、一人ずつ握手をしてもら
いましょう」と言ってくれて、私は立ち上がり、1組の生徒28人全員と握手をし、名
前を訊きながら、肩を叩いたり頭をなでたりして、心からの言葉を掛けた。
後でM先生曰く、「子供達みんな、握手をしてもらってすごく感激してました。手を
洗いたくないなんて言ってます。」
話半分にしても、自分のような視覚障害者の老人が、そこまで評価されたことに対
し、私は正直嬉しかった。
そして一昨日、白鳥小学校4年生1・2・3組から、声のテープが届いた。
1組のテープ:全員揃って「お礼の言葉」、歌とオルガン伴奏で「音楽の贈り物」、
笑い話「桜餅」、一人ずつの声で「名前歌」、
2組のテープ:歌とリコーダーとオルガンで「千と千尋の神隠し」ほか、駄洒落「怨
念」ほか、三択クイズ「目の見えない人が使う杖は何色ですか?」ほか、作り話1「は
ばたけチェリー」、作り話2「ギャル 姫を助けろ」、なぞなぞ「下水道の休みの日は
?」ほか、斉唱「白鳥小学校校歌」
3組のテープ:一人ずつ「お礼の言葉」、歌とリコーダーで「千と千尋の神隠しより
いつも何度でも」
私は、今日一日かかって、声のテープに対する返事の録音を作った。内容は下の通り
である。
全般的なメッセージ、子供達の出し物(送ってくれた録音)の一つ一つに対する感
想、私が考えた『乗り物 言葉遊び』「非公開飛行かい」「コースターと好スタート
」、回文「定期買うか訊いて」「エクレアだあれ食え」「串カツ懐かしく」、独唱「冬
景色」
これだけの録音を作るのに、随分骨が折れた。まず4年生の子供達から送られてきた
3本のテープを、MDにダビング・編集して、保存用にする。その録音を繰り返し聴き
ながら、項目・概略・感想を、点字で書き出す。MD録音機とマイクロフォン機材をセ
ットする。点字のメモを読みながら、順番にコメントを吹き込む。余分な音や空白や擬
声語等を一箇所ずつ削除し、前後の部分を連結する。出来上がった録音を、カセット
テープ3本のB面にダビングして返送用にする。
私自身、90パーセント満足できる録音を作ることができ、音声・音質・内容・雰囲
気等、まずまずの出来映えとなった。しかしながら、いかに子供達の行為に答えるため
とはいえ、ここまで時間をかけてきちんとする人間も世の中にそう多くはない。これが
私の良い面であると同時に、同僚や先輩から嫌われる所以でもあるらしく、自分として
は、そのあたりを〈反省〉しなければならないことを、矛盾に感じるのである。
(イニシャルMの人が偶然重なったが。お名前を伏せる必要もないので、あえて変更
せずにアップする。)